旅行記その1へ
12/27
- Florida CityからKey Westへ
本日は昼過ぎのKey Westを到着を目指して、5:30AM過ぎに宿を出発した。辺りはまだ真っ暗だが、Californiaほど寒くない。近くのガソリンスタンドで車に給油すると共に、朝食のサンドイッチを食うことにした。
今回は早めに大西洋を見ようということで、一号線から一本西に入った州道905号線を利用した。進路を南西に取りつつ車を走らせると左手に大西洋が見えてきた。生まれが東京育ちのせいか、千葉県の外房のように南に向かって左手に外洋が見えると、何となく心が落ち着いてしまう。さらに車を走らせて再び1号線と合流し、Key
Westまでの道を急ぐ。ここは台風の進路にあたる地域で、ハリケーン災害時のシェルター位置を示す看板が、市街地の所々に見られた。
さらに一号線を進むと地平線の上に、海の上にかかる橋が見えてきた。いよいよKey Westへの道らしくなってきた。
ちなみに、右に見える橋は旧鉄道橋である。現在は一部釣り人用に解放されているが、ほとんどは人が渡れないように、陸に接する部分を落としてある。
そろそろ日も高くなってきて、道端にあるスーパーで休憩兼水の補給を行うことにした。ガキんちょ供はロリポップを店員さんから貰って、単純にもご機嫌になってしまった。
店の裏はすぐに港で、釣り人が出港の準備をしていた。
- Seven Mile Bridge
Key Westからの距離を示すMM(Mile Marker)が47付近から、有名な海の上にかかる橋"Seven
Mile Bridge"となる。この橋を直前のKnight Key Villageから見ると、地平線の向こうまで橋が延びているように見える。
左の画像の高解像度版はこれ
壁紙用のセピア色に変換したものはこれ
橋を渡る直前に、駐車スペースがあったので少し歩き回ることにした。ここは釣り人用に解放されている旧Seven Mile Bridgeであり、また途中の海洋研究所までの道になっている。(一般の車は入れない)
橋を渡り終わって、振り返ってみる。どちらかというと、古びた鉄道橋のほうが好みだ。
かもめも飛び回っていて、本当にのどかだ。日が昇ってきて暖かくなり、気分もよくなってきた。ストレスが蒸発するひとときである。
- Key West到着
さらに一号線を走り続け、見込みどおり昼前にKey Westに到着した。本日の宿に取った部屋ははメキシコ湾側の最上階である。眼下にサンゴ礁が広がっている。
昼飯は宿の隣にあるシーフードレストランで手早く済ませ、早々に市内観光に出かけることにした。ダウンタウンのごちゃごちゃとした街並みを車で走るというのは遠慮したいので、市内を巡回しているシャトルバスを利用した。
- Lands End Village
文字どおり地の果ての村である。以前はNew York発の列車が到着する終着駅だったが、今は汽車の格好をした市内観光バスの発着所となっている。
また、付近にはウミガメの博物館(下の写真左側、ちょっとわかりにくい)や、釣り舟や付近の島々を巡る周遊船の港となっている。気候は日も高くなったこともあって汗ばむぐらいであり、とても12月末の気候とは思えない。千葉県の南房総を思い出した。
- Key West水族館
再びシャトルバスに乗り込み、次の停留所であるMallory Squareに向かう。ここには土産物屋も多数あり、名産の海綿や貝殻を売っていた。店頭には謎の「海綿男」(目はヒトデである)が置いてある。これはウケること以上にグロテスクだ。本当にアメリカ人のセンスは理解不能である。ガキんちょに無理やり触らせようとしたら泣かれてしまった。
また、ここにはKey Westの海の生物を展示した水族館があり、丁度ガキんちょ供も飽きてきた頃なので立ち寄ることにした。
小振りな水族館であるが、千葉の葛西水族館にあったような手で触れることのできるコーナーもある。(本当はKey Westの方が元祖かもしれないが)
また、30分おきに海の生き物を紹介するツアーが出ているようだ。説明員は巨大な巻き貝を握り締めながら、しきりに説明しているが、ガキんちょ供はそれを恐怖のまなざしで眺めていた。
水族館の裏手には、屋外にサメを飼育している水槽がある。手を入れるなと書いてあるが、当たり前である。
ペリカンものんびり日光浴をしている。
- Sloppy Joe's Bar
さて、水族館を見終り近くのSloppy Joe's Barを見に行くことにした。ここは文豪ヘミングウェイが頻繁に通ったという酒場であり、お隣は土産物屋になっている。中はピアノの生演奏をやっており、にぎやかな雰囲気だ。子連れで酒場というのもちょっと頂けないので、今回は外から眺めるだけにした。
なお、以下の写真では酒場に一味添えるように酔っぱらいが倒れている。しばらく見ていると通り過ぎる観光客は酔っぱらいを心配するでもなく、ビデオや写真に納めていた。酔っぱらいといえども時と場所を考えないと、世界中に恥を晒すという好例である。(この酔っぱらいは後程自力で立ち去ったようだ)
- Ernest Hemingway Home
Sloppy Joe's Barを後にし、再びシャトルバスで文豪ヘミングウェイの家へ向かう。ここはパリを去ったヘミングウェイが8年の間過ごした家であり、著作の7割はここで書かれたものだそうだ。門の前では小説を座り込んで読みふけっている人がいる。小説がヘミングウェイの著作かどうかは確認できなかったが、きっとそうに違いない。
入り口をくぐると右手に中庭、左手に二階建の家が見える。
しかしながら敷地内は凄い猫密度だ。ヘミングウェイはKey Westに滞在していたとき多数の猫を飼っていて、今でもそれらの子孫の60匹あまりの猫がこの家を根城にしている。その子供たちは世界中に引き取られて行っているそうだが、Waiting
Listは某ガイドブックによると4年間になっているそうだ。
ただ、敷地内の猫を連れ去ってしまう不届き者がいるらしく、入り口には「猫を連れ去らないで」という看板が掲げてある。猫さらいの問題は自分が想像する以上に深刻なようだ。
- US1号線終点
ヘミングウェイの家を後にし、近くのUS1号線終点に行ってみた。単に看板が立っているだけである。
- Southern Most Point
さらに数ブロック南へ進むと、全米の最南端地点の標識が見えてきた。夕暮れだというのに結構な人手である。ここからキューバまではたった約90mileである。なる程キューバはアメリカの喉元だ。キューバ危機の時の米国民の動揺が想像できる。
日も暮れてきたので、早々にシャトルバスに乗り込み宿へ戻った。晩飯は隣にあるシーフードレストランで取ったが、部屋まで歩いて数分なことに気を良くしご当地のカクテルを端から注文してみた。ウエイトレスには冷やかされたが、"I
try to be a hurricane."と言ったらウケた。
12/28
- 再びMiamiへ
昨晩は飲み過ぎてしまったせいか、日が高くなってから目が覚めた。しかしながら二日酔いも無く快調である。シャワーを浴びて出発の準備をした。朝食は宿で取る予定だったが、レストランがえらい混雑しているので出発を急ぐことにした。
駐車場でふと気がつくと、自分の家に植えてある無気味南国植物と同じものが生えている。ひょっとして、その木を自分の家に植えた人は南国に憧れていたのだろうか。何に憧れるのも個人の自由であるが、いかなる時もセンスというものは必要である。
これが昨晩泊まった宿である。本当は連泊したかったのだが、宿代の高さゆえに断念した。この雪辱はいつか晴らしたい。
Key Westを後にし、途中のレストランで朝食を取る。朝食とは言え、既に昼が近いので朝昼兼用だ。レストランの裏手は海に張り出したデッキであり、外でカモメやペリカンに残飯をやりながら食事を取っている人がいた。
途中、海に浮かぶ廃棄された鉄道橋の手前で休憩する。昨日にも増して気温が高く、良い天気と相まって本当に気分が良くなってきた。
- Seven Mile Bridge再び
橋の手前にちょっとした公園があり、おまけに海水浴のできる浜辺まである。砂浜はサンゴ礁の白い砂、青い空に白い雲、ガキんちょ供を砂浜で遊ばせながら、しばし放心状態になった。
再びSeven Mile Bridgeを渡り、一路Miamiへ向かった。本日は特に立ち寄る場所も無く、途中の島々で逐次休憩を取りながらの移動である。
左の画像の高解像度版はこれ
壁紙用のセピア色に変換したものはこれ
- 再びFlorida半島へ
道の両側から海が消え、再び樹木が生い茂ってきた。ガキんちょ供も飽きてきたので絶叫モードに入ってしまい、途中のガソリンスタンドでスナックを補給することにした。やれやれ、本当に手のかかる連中だ。
- Miami到着
夕暮れも近付いた頃、ようやく空港の近くに取ったMiami市内の宿に到着した。この宿はビジネス客向けを狙っており、各部屋から一日約$10-でInternetに接続できるようになっている。値段的には決して安くないのだが、非常に助かるサービスだ。久しぶりにメールをチェックした。
この日はホテル内のレストランで夕食を取ったが、注文したカクテルが材料不足でできないという事件に遭遇した。ちょっとがっかりしながらワインとビールを飲んでいたが、ジャグジーにゆっくり浸かっていると、そんな事も忘れてしまう。例によってこの日も早々に寝ることにした。
12/29
- 再び SanJoseへ
午後の便を取ったので、ゆっくり朝食を取り空港へ向かう。どこの空港でも鬼門なのがレンタカーの返却だ。今回もご多分に漏れず、一通り迷った後レンタカー会社の駐車場に到着した。空港でも来たときと同じく上下を繰り返し出発ゲートにようやく到着した。しかし時間的はかなり余裕があり、ゆっくりコーヒーを飲みながら出発を待つ。
出発直前"SanJose Costa Rica"との間違ったアナウンスがあり、乗客が一時騒然とする一幕もあったが、グランドスチュワードは例によって笑ってごまかしていた。機内では相変わらずガキんちょ供は騒いでいたが、何とか数時間は寝てくれた。苦労したものの機内の数時間を何とかやり過ごし、SanJose空港に無事到着した。
- おわりに
今回のFlorida-Key West旅行は極めて急ぎ足であり、全てを見て回るにはあまりにも短過ぎる。しかし、この雪辱を晴らすチャンスはあるだろうか。特にFloridaは今のところ日本からの直行便が無く、乗り継ぎありで16時間以上もかかる。とりあえずはFloridaで買ったTシャツを寝巻にし、夢見心地の中で次回の計画を練りたいと思う。
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