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「千年に一度の大地震」 その根拠は?

 震災後報道で伝えられた「千年に一度の大地震」という見出しですが、どう調べても数字の根拠に行き当たりません。想定外の大地震というのが言い訳めいて聞こえるので、地震の統計情報から検証を試みました。使用したツールはEQLISTです。(当初は生データから計算するつもりでしたが地震についての超長期データが無く断念) 以下はEQLISTに含まれる全データを地図上にプロットしたものです。

eq_jp.png

 地震の分布モデルとしてはGutenberg-Richterの関係が有名ですが、前述したEQLISTでは複数の近似式を求めることが可能です。3月17日までの統計情報を使用すると、直線近似:72年、二次近似:1101年、修正近似:2922年に一度M9クラスの地震が発生すると予想できます。多少乱暴ですが、これらの値について二乗平均平方根を求めると1103年に一度という確率が求まります。よって千年に一度という言い方は的外れでは無いようです。

 なお、今回の地震に関連し古地震研究の観点から原子力発電所の安全性に対し過去に問題提起されていたようです。こちらに論文や関連資料が纏まっています。

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